皆さん、πはきっとご存じですよね。
およそ、3.14159265358979…の無理数です。
これは、円周/直径で定義されており、かなりみなさんも使ったと思います。
では、同じく無理数の、eをご存じですか?
eは、およそ
2.7182818284…
という値の無理数です。その定義は、少し複雑で、
lim[n→∞](1+1/n)^n
となっています。
この式を少し噛み砕くと、
(1+n)^n という式の、nを限りなく大きくする、という意味です。
ためしに、nにいくつか数を代入していってみましょう。
n=1
(1+1)^1 = 2
n=2
(1+1/2)^2 =9/4=2.25
n=3
(1+1/3)^3 =64/27=2.37…
n=4
(1+1/4)^4 =625/256=2.44…
n=5
(1+1/5)^5 =7776/3125=2.48…
…
n=10
(1+1/10)^10 =2.59…
…
このようになっています。
これは、段々と増えていっていますが、増え幅はどんどん小さくなっていますね。だから、そのうち何かの値になりそう(→収束)だな…という感じです。
こんなネイピア数eは、解析学で多用される数です。具体的に性質を見てみましょう。
1.e^xは微分してもe^x
2.e^xは積分してもe^x+C(C:積分定数)
3.eを底とした対数(自然対数)は微分すると1/x
4.オイラーの公式で三角関数との関係が深い
という風に、とても実用性の高い数なので、先人もeとおいてあげたんですね。
4.については、詳しく説明しているので、こちらをご覧ください。
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